露の雅SHINOBU@天満天神繁昌亭
露の雅さんが亡くなって今日でちょうど一年。
都一門の皆さんによる偲ぶ会が開かれました。
私はたった一度しか雅さんの高座を拝見することができませんでしたが、
祖母や母が枕元でしてくれた昔話を思い出すような何とも懐かしい語り口が
印象深く残っています。
もっと聞かせてもらいたかったです。
今日は、雅さんにもう一度会えるんじゃないかな、という気持ちと、
都一門のまだ拝見したことのない噺家さんに興味があったのとで、
私には珍しい繁昌亭に出掛けてきました。
(せっかくなので、向学のためにも、大阪天満宮に建てられたという
「高坐招魂社」なるものを探しに行ったのですが、
日が暮れてきて見付けられず……。また出直します。)
都『ごあいさつ』
陽照「鉄砲勇助」
眞「狸の賽」
棗「時うどん」
紫「狼講釈」
(仲入り)
雅さんの思い出ムービー
右喬・眞・紫・瑞『雅を偲んで』
瑞「あくびの稽古」
都「初天神(みたらし団子まで)」
2階席1列目より。
高座を見下げるのは不思議な感じですが、
前に障害物が何もなく、案外結構な見晴らしです。
手が届きそうなくらいの小ぢんまりした空間なのに、
声もお囃子もマイクを通した電子音で、
生の良さが伝わってこないのは残念なところ。
都師匠のご挨拶では、雅さんのご両親から都一門に贈られたという
当り鐘と銅鑼も披露されました。
今後、都一門会では、これらが、いわば雅さんの代わりとして
活躍するそうです。
「雅はこれからもずっと都一門と一緒」という都師匠の言葉に、
思わずホロリとしてしまいました。
都師匠の、まさにお母さんのようなお人柄と、
都一門の、本当の家族のような仲の良さがひしひしと感じられる、
温かい会でした。
雅さんもきっと会場にいらして、喜んでくれていたに違いありません。
来場者には、雅さんの写真集とDVDが配られました。
照れ屋さんの雅さんは、カメラがちょっと苦手だったみたいだけど、
そのはにかんだ笑顔がまた素敵。
都師匠に似ていることが自慢だったという「初天神」の映像、